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1.試算表とは

り:今回は第12章、試算表についてみていくよ。

ケ:よろしくお願いしまーす。

り:まずはそもそも試算表が何かについて説明するよ。ケロちゃん。日々の取引は仕訳帳、もしくは伝票に記入して、総勘定元帳に転記するっていう流れは覚えてる?

ケ:もちろん。

り:貸借対照表や損益計算書を正しく作成するには、この転記に漏れや誤りがあっちゃだめなんだ。

ケ:うん。当然だよね。

り:この転記が正しく行われているかをチェックするために、決算整理を行う前段階で、試算表という一覧表を作成するんだ。

ケ:試算表っていう一覧表?

り:そう。試算表っていうのは、総勘定元帳の数値の借方・貸方合計や残高を一覧にまとめた表なんだ。この試算表には、「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」っていう3つの種類があるからね。テキストにある資料の情報をつかって、それぞれの試算表を作ってみよう。

ケ:はーい。

り:まずは合計試算表から。

2.合計試算表

り:合計試算表には、各勘定の借方合計と貸方合計をそれぞれ記入するんだ。

ケ:合計試算表は、借方合計、貸方合計を記入?

り:そう。じゃーさっきの資料をつかって実際に数値を埋めてみよう。もう一度、前のページにある資料の現金のT勘定を見てごらん。現金のT勘定には、借方に400円と100円、貸方に300円が記入されているね。

ケ:うん。

り:合計試算表には借方の合計金額と貸方の合計金額をそれぞれ記入するんだったよね。今回、借方合計は500円、貸方合計は300円だから、この金額をそれぞれ記入すればいいわけだよね。

ケ:それだけ?

り:そう。実際に記入した合計試算表を確認してみて。勘定科目の一番上に現金勘定があるけど、借方合計には500円、貸方合計には300円とあるよね。

ケ:ほんとだ。

り:ほかの数値も同じようにして記入すればいいだけなんだ。

ケ:へ〜、すごい簡単。

り:だよね。間違いやすいポイントとしては借方合計・貸方合計を相殺した残高じゃなくて、それぞれの金額を記入するってことだね。

ケ:はーい。借方と貸方を相殺しちゃだめなんだね。

り:その相殺した残高を記入するのは、次の残高試算表なんだ。

3.残高試算表

り:残高試算表は、各勘定の残高、つまり借方合計と貸方合計の差額を記入するんだ。

ケ:今度は残高か。ってことは、借方と貸方、どっちにも金額を記入するってことはないんだよね。

り:そうだね。残高試算表の場合には、借方残高か貸方残高のどちらか一方にしか記入しないよ。今回も現金の部分だけ一緒に考えてみよう。もう一度、資料の現金のT勘定をみてごらん。現金の借方合計は500円、貸方合計は300円だったね。ということは、現金の残高は借方残高200円ってことだよね。

ケ:うん。そうなるね。

り:じゃーもう一度、残高試算表のページに戻って現金部分を確認して。現金勘定の部分は借方残高の方に200円って記入されているよね。

ケ:そうなってる。

り:これも簡単でしょ?

ケ:うん。そうだね。

り:試算表にはもう一つ、合計残高試算表っていう種類があるんだけど、名前から想像つかない?

ケ:合計残高ってことは、これまでみた合計試算表と残高試算表が合体したものってこと?

り:実はそうなんだ。合計残高試算表のページをみてね。

4.合計残高試算表

り:ここにある合計残高試算表をみて欲しいんだけど、そうなってるでしょ?

ケ:うん。

り:合計残高試算表は、合計試算表と残高試算表の合体バージョンだと覚えておいてね。

ケ:はーい。

り:試算表の3つの種類をみてきたけど、簡単だったでしょ?

ケ:うん。

り:ただ、試算表の問題を解く場合は、どの種類の試算表が問われているのかって所に十分注意してね。例えば残高試算表が問われているのに、合計試算表と思い込んで作っちゃうと間違えてしまうから。

ケ:はーい。注意します。

り:じゃあこれで第12章は終わりだよ。お疲れ様。