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今回は固定資産の買い替えについて説明します。

固定資産の買い替えとは

固定資産の買い替えとは、今まで使っていた固定資産を下取りに出して、新しく同種の固定資産を購入することをいいます。

 

例えば、新車を購入するときに、今まで使っていた車を下取りに出して、下取り代金を新車の購入代金の一部にあてるような場合です。

固定資産の買い替え(下取りあり)の仕訳

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固定資産の買い替えは、次の2つの取引を合体させた取引だと考えると簡単です。

  1. 今まで使っていた固定資産(旧固定資産)を下取り価額で売却する取引
  2. 新しい固定資産(新固定資産)を購入する取引

 

そのため、固定資産の買い替えの処理は、旧固定資産の売却と新固定資産の購入の2つの取引に分けて考えていきます。

以下の例を①旧固定資産の売却と②新固定資産の購入に分けて説明してきます。

 

例)当期首において、車両(取得原価¥5,000、減価償却累計額¥3,500、記帳方法は間接法)を¥1,000で下取りに出し、新しく車両を¥7,000で購入した。なお、下取り代金と購入価額の差額は現金で支払った。

①旧固定資産の売却(下取り)の仕訳

例のうち、旧固定資産の売却(下取り)部分に着目すると、車両(取得原価¥5,000、減価償却累計額¥3,500、記帳方法は間接法)を¥1,000で売却したということになります。

なお、下取り価額の¥1,000はそのまま新車両の購入代金にあてられる(実際に代金を受け取らない)ため、この部分だけで仕訳を切る場合、いったん『未収金』(資産)で処理しておきます。

 

(減価償却累計額)  3,500 / (車 両 運 搬 具)  5,000

(未  収  金)  1,000 /

(固定資産売却損)   500 /

②新固定資産の購入の仕訳

例のうち、新固定資産の購入部分に着目すると、車両を¥7,000で購入したことになります。

購入代金については、下取り代金と購入価額の差額を現金で支払ったということなので、実際に現金で支払った差額部分は『現金』(資産)の減少として処理し、下取り代金部分は(1)の売却時に計上した『未収金』(資産)の減少として処理します。

 

(車 両 運 搬 具)  7,000 / (未  収  金)  1,000

               / (現     金)  6,000

③固定資産の買い替えの仕訳(①+②)

まとめですが、①と②の仕訳を合算すると、固定資産の買い替えの仕訳が完成します。

(減価償却累計額)  3,500  / (車 両 運 搬 具)  5,000

(未  収  金)  1,000  ※/

(固定資産売却損)   500  /

(車 両 運 搬 具)  7,000  / (未  収  金)  1,000※

                / (現     金)  6,000

※借方・貸方の両方に出て来た『未収金』(資産)を相殺します。

(減価償却累計額)  3,500 / (車 両 運 搬 具)  5,000

(固定資産売却損)   500 / (現     金)  6,000

(車 両 運 搬 具)  7,000 /

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