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第1節 貸借対照表

り:いよいよ最後の章だよ。

ケ:とうとう最後か〜。長かったような、短かったような。

り:レッスンは最後だけど、これから問題集の特訓で簿記力をつけないといけないんだからね。油断せずに。

ケ:はーい。

り:今回は貸借対照表と損益計算書についてみていくよ。

ケ:よろしくお願いしまーす。

り:まずは第1節で、貸借対照表についてみていくよ。貸借対照表は、決算日におけるお店の財政状態を明らかにするための表で、資産・負債・純資産が記載されるっていうことは第1章でも説明したよね。

ケ:うん。資産・負債・純資産。しっかり覚えたよ。

り:よし。貸借対照表の数値がどうやって決まったかは第13章の精算表で説明したよね。

ケ:はーい。ちゃんと覚えてます。試算表に決算整理を反映させて求めるんだよね。

り:そうそう。だから貸借対照表をつくることは、もうほとんど出来るんだけど、貸借対照表では今まで使ってた勘定科目と名前が少し違う所や、表示方法が特別な部分があるんだ。

ケ:勘定科目の名前が違う?

り:そう。テキストにある貸借対照表を見てごらん。資産欄の中程に商品ってあるよね。

ケ:うん。

り:これは精算表では、繰越商品という勘定で処理していた項目なんだ。

ケ:あっ、確かに商品なんて勘定は使ってなかったね。

り:そう。貸借対照表では、繰越商品ではなく商品と記入するから注意してね。

ケ:はーい。

り:次は資産欄の売掛金の所を見てほしいんだ。売掛金の下に貸倒引当金ってあるよね。

ケ:うん。

り:そしてもう一つ。資産欄の一番下に、減価償却累計額ってあるよね。

ケ:うん。あれっ?この貸倒引当金や減価償却累計額って貸方残高の項目じゃなかったっけ?

り:そう。よく気づいたね。ケロちゃんの言う通り、この二つは貸方残高の項目なんだ。でもこれらは、貸借対照表では売掛金と建物などから控除する形で記載されるんだよ。

ケ:へ〜。確かに貸倒引当金30円は売掛金の1,000円からマイナスされて純額で970円になってる。減価償却累計額1,600円も建物の3,000円からマイナスされて純額で1,400円になってるね。

り:これは精算表と違う特徴的な所だからしっかり覚えておいてね。

ケ:はーい。

り:じゃー次は、第2節、損益計算書を見ていくよ。

第2節 損益計算書

り:損益計算書は、会計期間におけるお店の経営成績を明らかにするための表で、収益・費用・利益または損失が記載されるってことは大丈夫だよね?

ケ:はーい。大丈夫です。

り:この損益計算書も貸借対照表と同じように精算表の勘定科目と名称が違う部分があるんだ。

まず一つ目が費用項目の一番上、売上原価ってとこだよ。

ケ:売上原価?売上原価ってたしか決算整理で出てきたよね。

り:そう。合言葉、シークリクリシーを使って算定したとこだね。

ケ:そうそう。シークリクリシー。

り:そこで売上原価を算定したんだけど、そのとき使った勘定は仕入だったよね。

ケ:うん。売上原価勘定を使う場合も勉強したけど、普通は仕入勘定を使うってことだったね。

り:その仕入勘定で計算した売上原価なんだけど、損益計算書では、仕入じゃなくて売上原価っていう名称を使って表示するんだ。

ケ:なるほど。

り:あともう一点。それが収益項目にある売上高なんだ。精算表では、売上っていう勘定科目だったよね。

ケ:そうだった。最後に「高」なんて付いてなかった。

り:損益計算書では売上じゃなく、売上高っていう名称を使うからね。

ケ:はーい。

り:第1節、2節で貸借対照表と損益計算書をみてきたけど、そんなに難しい話はなかったよね。作り方は第13節の精算表でやったから、そっちを重点的に復習しておいてね。

ケ:了解しました。

り:それじゃ今回はここまで。次回はいよいよ最終回!がんばろうね。