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受取手形とは、業務取引により取引先より受け取った手形です。
支払手形とは、業務取引により取引先に振り出した手形です。
受取手形・支払手形両者について約束手形と為替手形が存在します。
前回の「【詳細】 貸借対照表の流動資産・流動負債②(受取手形・支払手形 その2)」、前々回「【詳細】 貸借対照表の流動資産・流動負債②(受取手形・支払手形 その1)」の続きとなりますが、簿記上の手形の処理については非常に論点が多いところでもありますので、1つずつ見ていきましょう。
手形の割引とは
「手形の割引」とは、持っている手形を支払期日(満期日)前に現金化したいとき、手形を担保にして銀行から借り入れを行うことをいいます。
ただし、入金される金額は割引料という手数料が差し引かれた金額となります。
手形の割引の処理
会計上、手形の割引は、手形の売却として処理します。
手形の割引を行った場合、手形を売ってしまうことになるので、『受取手形』(資産)の減少として処理します。
そして、入金される金額は割引料を差し引いた金額であるため、減少する『受取手形』(資産)の金額よりも受け取る金額の方が少なくなります。
この差額(割引料部分)は『手形売却損』(費用)として処理します。
仕訳例
仕訳としては次のものをおさえておきましょう。
例:所有する約束手形500円を銀行で割り引き、割引料50円を控除した残額が当座預金口座に入金された。
(借)当座預金 450円/(貸)受取手形 500円
(借)手形売却損 50円/
手形の裏書譲渡とは
約束手形や為替手形を受け取った人は、これらの受取手形をそのまま支払手段として用いることができます。この場合には、手形の裏面に自分の署名捺印をして取引相手に譲渡するため、「手形の裏書譲渡」といいます。
手形の裏書譲渡の処理
手形を裏書譲渡した場合、持っている手形を他の人に渡すことになるため『受取手形』(資産)の減少として処理します。
これに対し、手形を裏書譲渡された場合、満期日(支払期日)にお金を受け取ることができるという権利が生じるため『受取手形』(資産)を認識します。
仕訳例
仕訳としては次のものをおさえておきましょう。
例:熊本商店は福岡商店より商品500円を仕入れ、代金は大分商店より受け取った約束手形を裏書譲渡した。
・熊本商店(裏書譲渡した側)
(借)仕入 500円/(貸)受取手形 500円
・福岡商店(裏書譲渡された側)
(借)受取手形 500円/(貸)売上 500円
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