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損益計算書は、「会計期間」におけるお店の経営成績を明らかにするための表です。

損益計算書には、売上などのお店の活動の成果である「収益」、人件費など成果を得るためにかかる「費用」、そして両者の差額である「利益」(または「損失」)が記載されます。

と、ここまではテキストのおさらいです。

今回は『損益計算書って何だっけ?』シリーズの第1回目として、損益計算書の構成要素である利益(または損失)に着目してお話します。

利益については今さら解説する必要もないかもしれませんが、お店が儲かっていれば当然利益が計上されますよね。

では、そもそも「儲かっている」ってどういう状態のことを言うのでしょうか

今回は「儲かっているって何?」というお話をしたいと思います。

そんなの教わらなくてもわかってる・・・なーんて言わず、最後までお付き合いください。

~「儲かっているって何?」~

みなさんは、「儲かっている」状態がどういう状態か、なんとなくイメージはできると思います。

感情で言えば「ハッピー」な状態。

勘定で言えば「現金」がザクザク入ってきているようなイメージではないでしょうか。

では、お店の「現金」が増えれば、それは「儲かっている」状態と言えるのでしょうか。

考えてみてください。

もし「お店の現金が増える」=「儲かっている」という関係が成り立つのだとすれば、銀行からお金を借りてくれば、それは「儲かっている」ということになってしまいませんか?

もちろん、これが不正解だということも、みなさんならスグにわかると思います。

他にも、「儲かっている」状態というのは、「売上」が増えるというイメージを持っている人もいるかもしれませんね。

1,000円で仕入れてきた商品を100円で売れば、「売上」の金額は増えます。

でも、900円の損をしていますよね。

全然「儲かっている」状態ではありません。

「売上が増える」=「儲かっている」という関係も成り立たないわけです。

では、改めて考えてみてください。

お店がどういう状態になっていれば、それは「儲かっている」状態だと言えるのでしょうか。

こういうときは、お勉強として堅苦しく考えるのではなく、もっと単純に、もっと身近な例で考えてみるとイメージしやすいものです。

~「儲け」をイメージするための事例~

よく例に出されるのは、パチンコや競馬です。

パチンコだけは辛うじてやったことがあるので、こちらを例にお話します。

みなさん、自分が1万円を握りしめてパチンコ屋さんに行ったと考えてください。

数時間遊んでお店を出たら、3万円に増えていたとしましょう。

さて、みなさんはいくら儲かったでしょうか。

言うまでもなく2万円儲かったということがお分かりになることでしょう。

逆に、お店を出たら3千円に減っていたとなれば、7千円損をしたということになります。

話を簿記のお勉強の領域に引きつけると、みなさんは1万円を元手として、これが3万円に増えたら儲かった、3千円に減ったら損をしたということになります。

つまり、『元手が増えれば利益、減ったら損失』だというわけです。

ここまでお話すれば、「儲かっている」状態がどういう状態なのかわかりますよね。

そう、「儲かっている」=「元手が増えている」という状態なのです。

さらに言えば、元手は「資本金」として表されるわけですから「儲かっている」=「資本金が増えている」状態だということですね。

今回は、『損益計算書って何だっけ?』シリーズの第1回目として、損益計算書の構成要素である利益(または損失)に着目し、利益が出ている状態、すなわち「儲かっている」とはどういうことなのかについてお話しました。