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前回は、『財務諸表を読み解こう!』シリーズの第7回目として、キャッシュフロー計算書についてお話しました。

信用取引が一般的である現代において、損益計算書で算定・表示される利益額とお金の増減額は必ずしも一致しないため、お金の動きを示すキャッシュフロー計算書が必要になるというお話でした。

さて、これまで貸借対照表と損益計算書、さらにはキャッシュフロー計算書の3つの財務諸表についてお話してきましたが、実はこれ以外にも決算書があることをご存知でしょうか。

今回は、これまでにご紹介していなかった決算書についてお話したいと思います。

~株主資本等変動計算書~

株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部に記載される項目について、期中の変動状況を表す財務諸表です。

株主資本等変動計算書が作成されるようになった経緯を軽く説明しておきましょう。

株主資本等変動計算書は、2006年に新会社法が施行されることによって作成が義務付けられるようにました。

それ以前は、旧会社法のもとで「利益処分計算書(利益処分案)」が作成されていましたが、新会社法の施行により利益処分がいつでも何回でもできるようになったことを受け、期中の純資産の変動状況を明らかにするために株主資本等変動計算書が作成されることになりました。

株主資本等変動計算書というように、名前に『等』が付いているのは、株主資本等変動計算書には株主資本以外の項目が記載されるからです。

株主資本には、「資本金」・「資本剰余金」・「利益剰余金」・「自己株式」という項目がありますが、株主資本等変動計算書には、株主資本以外の項目として「評価・換算差額等」・「新株予約権」(連結財務諸表においてはさらに「少数株主持分」)が記載されます。

株主資本の各項目については、当期首残高と当期変動額、そして当期末残高に区分され、当期変動額は変動事由ごとにその金額を表示します。

一方、株主資本以外の各項目については、当期首残高と当期変動額、そして当期末残高に区分され、当期変動額は純額で表示することを原則とします。

このように、株主資本とそれ以外の項目とでは当期変動額の表示方法が異なっています

これは、両者は一会計期間における変動事由ごとの金額に関する情報の有用性が異なること、それから株主資本以外の各項目を変動事由ごとに表示することに対する事務負担の増大などが考慮されたためです。

すなわち、日本においては投資の成果を表す純利益とそれを生み出す株主資本の関係が重視されているのです。

ザックリ言ってしまえば、会社の儲けと、それを生み出すための元手を重視しているということです。

貸借対照表の純資産の部は、株主資本とそれ以外の項目に分類されますが、そのうち、会社の儲けやそれを生み出す元手の情報は前者に記載されています。

ですから、株主資本等変動計算書では、株主資本の各項目について当期変動額を変動事由ごとに詳しく記載し、株主資本以外の各項目については当期変動額を純額で表示するという取扱いになっているのです。

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