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第3節 仮払金と仮受金

1.仮払金の処理

り:第3節は仮払金と仮受金の処理だよ。従業員が出張に行くときとかに、事前に旅費をいくらか渡しておくことがあるんだけど、旅費の金額が確定していないときもあるよね。そんなときはおおまかな金額を渡しておくんだけど、このときに渡した金額を“仮払金”という資産の勘定科目を使って処理するんだよ。

ケ:おおまかな金額を仮払いしておくから仮払金なんだね。

り:うん、そうだよ。例8-5をみてね。従業員の出張に際して、旅費の概算額500円を現金で支払ったという事例だよ。

ケ:現金500円を支払っているから貸方に現金500円。そして借方に仮払金500円だね。ん~、“仮”ってついているから、これはとりあえずの処理ってことなのかな?

り:さすが察しがいいね。この処理はあくまで仮の処理だから、金額が確定した段階で仮払金という勘定科目から適切な勘定科目に振り替えるんだ。仮払いしたのが旅費だったら、金額が確定した段階で“旅費交通費”という費用の勘定科目に振り替えることになるよ。例8-6をみてね。例8-5が前提となっているよ。従業員から旅費として400円を使ったと報告を受けて、余った100円を現金で受け取っているね。

ケ:例8-5では旅費がいくらかかるかわからなかったから、とりあえず500円を渡しておいたけど、例8-6で旅費が400円と確定したわけだね。金額が確定したこの段階で仮払金を適切な科目に振り替えるから、まず貸方に仮払金500円と記入して取り崩す。そして借方に金額が確定した旅費交通費400円と、余りとして受け取った現金100円を記入。

り:ちゃんと理解できてるね。仮払金はもう大丈夫そうだから、次の仮受金に進もう。今やった仮払金と対になる処理だからすぐわかると思うよ。それじゃ、仮受金の処理に進もう。

2.仮受金の処理

り:当座預金口座に原因不明の入金があったら、“とりあえず受け取った”という処理を行うんだ。このときは仮受金という負債の勘定科目を使うよ。

ケ:とりあえず仮で受け取っているから仮受金だね。これも仮払金と同じように、あくまでも仮の処理なんだよね。

り:うん。あとで原因がわかったときに、仮受金という勘定科目から原因を示す適切な勘定科目に振り替えるんだよ。それじゃ、例8-7と8-8をまとめて見ちゃおうね。例8-7は、得意先より当座預金口座に300円の入金があったが、その内容が不明であったという事例。そして例8-8は、その後、入金額300円が売掛金の回収分であることがわかったという事例だね。ケロちゃん、例8-7と8-8、それぞれ仕訳はどうなるかな?

ケ:簡単だよ。まずは例8-7。当座預金口座に300円の内容不明な入金があったときの仕訳だけど、当座預金が300円増えるんだから借方は当座預金300円。そして、貸方は仮受金300円だね。次に例8-8。その後300円の入金の内容が売掛金の回収分だと判明したときの仕訳だけど、原因が判明したら仮受金を取り崩すから借方に仮受金300円。そして、売掛金を回収したことで売掛金が減るから貸方に売掛金300円。

り:うんうん、仮受金の処理も心配なさそうだね。それじゃ、今回はここまで。次回もがんばろうね。

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