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4.固定資産売却時

り:今回は、固定資産を売ったときの処理だよ。前回やった直接法・間接法のどちらを採用しているかで売ったときの処理が異なるから、それぞれ分けて確認していこうね。まずは直接法で記帳している場合の処理だよ。例7-4を見てね。当期首において、購入より3年が経過した車両を7000円で売却し、代金は現金で受け取ったという例だね。直接法を採用していることも書かれているね。さらにカッコ書きを確認すると、この車両は取得原価10000円、残存価額10%、耐用年数10年のものだとわかるよ。ケロちゃん、わかるところだけでいいから仕訳してみよう。

ケ:了解!まず、代金7000円を現金で受け取っているから、借方「現金7000」だね。それから、車を売ったんだから、車の帳簿価額を減らさないといけないよね。車は『車両運搬具』という勘定科目を使うから、貸方『車両運搬具』・・・ってところまではわかるんだけど、金額はいくらになるんだろう。購入してから3年が経過しているんだから、その分価値が減っていて、減価償却も3年分行われているハズだよね。そして、直接法を採用しているんだから、減価償却した分だけ車両運搬具の帳簿価額は減っているよね。

り:うん、いい感じ。貸方・車両運搬具の金額は、3年でいくら減価償却されたかわかれば求められるよ。とりあえず1年分の減価償却費を計算してみよう。計算方法はおぼえているかな?

ケ:もちろん。取得原価から残存価額を差し引いた残りの金額を耐用年数で割ればいいんだよね。残存価額は取得原価10000円の10%で1000円。これを取得原価の10000円から差し引いて9000円。最後に耐用年数で割るから、9000円÷10年で900円。1年分の減価償却費は900円だね。

り:よく計算できたね。1年分の減価償却費が900円なんだから、3年分だと900円×3年で2700円になるね。

ケ:3年間で2700円の減価償却が行われたということは、車両運搬具の帳簿価額が取得原価の10000円から2700円減っているということだよね。

10000円-2700円は7300円。これが売った時点での車両運搬具の帳簿価額だね。そしてそれが売られて無くなるんだから、貸方に記入する車両運搬具の金額は7300円になるね。

り:うん、その通りだよ。ここまでの仕訳の状況をまとめると、借方・現金7000、貸方・車両運搬具7300だね。さあ、借方と貸方に差額が生じたけど、これはどういうことかわかるかな?

ケ:貸借差額ってやつだね。仕訳の意味を考えればわかるよ。7300円の車を7000円で売ったってことになるよね。だから、差額の300円の分だけ損しているということだね。6章の有価証券の売却のときを思い出すと、損したケースでは借方・有価証券売却損と仕訳していたから、今回は借方「固定資産売却損300」になるんじゃないかな。

り:お見事。ずばり正解だよ。まさか勘定科目まで言い当ててくるとは恐れ入りました(笑) 一応言っておくと、今回は固定資産の帳簿価額よりも代金の方が少なかったから固定資産売却損だったけど、逆に代金の方が多い場合は当然『固定資産売却益』が計上されるからね。

ケ:もちろんわかってますとも~。

り:それじゃ、今回はここまで。次回は間接法で記帳している場合の処理を確認するよ。

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