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5.決算時(時価評価)

り:決算時の処理について確認するよ。売買目的有価証券は日々刻々とその価値が変動しているから、買ったときの価値より上がることもあれば、下がることもあるんだ。

ケ:ニュースでも株価が上がった下がったってよく言ってるよね。

り:うん。価値が変動しているのに、買ったときの金額のまま貸借対照表にのせておくのはマズイっていうのはわかるかな?

ケ:ウソつくことになるもんね。

り:そうだね。もっと具体的に説明しておくと、貸借対照表は決算日におけるお店の財政状態を明らかにするための表だったよね。例えば、1万円で買った有価証券の価値が決算日には5千円に下がっていたとして、そのまま1万円で貸借対照表にのせておくとどうかな?

ケ:決算日におけるお店の財政状態を正しく表さないね。

り:そう。だから、決算で売買目的有価証券の帳簿価額をその時点の価値に修正する手続き、すなわち「評価替え」が必要になるんだよ。

ケ:なるほどね~。あ、帳簿価額って初めて聞いたかも。

り:帳簿価額っていうのは、その名のとおり、帳簿に記録されている金額のことだよ。有価証券を買った時点では、取得原価がそのまま帳簿価額になるね。

ケ:じゃあ、決算で売買目的有価証券の金額を決算日の時価に評価替えしたら、評価替え後の金額が帳簿価額になるってことだね。

り:その通り。それじゃ、例6-4、6-5で仕訳を確認しよう。どちらも決算において帳簿価額700円のS社株式を期末の時価に評価替えしているよ。期末時価は例6-4が500円、例6-5が1000円。つまり、例6-4は価値が下がったケース、例6-5は価値が上がったケースだね。

ケ:えっと、売買目的有価証券の帳簿価額700円を、それぞれの期末時価に修正するんだよね。売買目的有価証券は資産に分類されるから、増えたら借方、減ったら貸方に記入だよね。例6-4は500円に下がっているから、貸方に売買目的有価証券200円、例6-5は1000円に上がっているから、借方に売買目的有価証券300円。これで帳簿価額700円の売買目的有価証券が、それぞれの期末時価に評価替えされたことになるよね。

り:素晴らしい!あとはそれぞれの相手勘定だね。価値が上がったときは『有価証券評価益』、価値が下がったときは『有価証券評価損』という勘定科目を使うよ。

ケ:例6-4は価値が下がって「うへ~損した・・・」っていうイメージだから、『有価証券評価損』は費用に分類されて、借方に記入だね。そして、例6-5は価値が上がって「やった儲かった!」っていうイメージだから、『有価証券評価益』は収益に分類されて、貸方に記入だね。

り:うん、バッチリ!今回はここまで。次回は6章最後の内容だよ。

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