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5.支払報告時(前回の続き)

り:前回学習した小口現金の支払報告時の処理なんだけど、実は別のパターンがあるんだ。

ケ:別のパターン?

り:うん。前回みたのは報告だけだったんだけど、報告と同時に使った分の小口現金を補給する場合があるんだ。

ケ:報告と同時に補給!?その場合には処理がどう変わるの?

り:報告と同時に補給を行った場合には、報告時の処理と小口現金設定時、つまり前渡時の処理をまとめて1つの仕訳で行うんだ。例2-13を見てごらん。

「会計係は小口係より、タクシー代200円、文房具代100円、雑誌代100円を支払ったという報告を受けたため、小口現金補給のため小切手400円を振り出した。」という問題だね。まず、借方に記入する費用の増加だけど、タクシー代は『旅費交通費』、文房具代は『消耗品費』、雑誌代は『雑費』という勘定科目を使うから、「旅費交通費200円」、「消耗品費100円」、「雑費100円」と記入するんだ。ここは報告時の処理と同じだよね。

ケ:そうだね。

り:報告と同時に補給を行った場合に変わってくるのが、貸方の勘定科目なんだ。今回は、400円の小切手を振り出して補給を行っているから、貸方には「当座預金400円」と記入することになるんだ。

ケ:確かに今まで勉強してきたことに従えばそうなると思うんだけど、なんでこれが前渡時と報告時の処理をまとめたことになるの?

り:じゃあ、それぞれ考えていこう。まず、今回の問題を報告だけに限定して仕訳してみるよ。借方はテキストの答えと同じになるんだけど、貸方はどうなると思う?

ケ:報告時の処理なんだから、前回やった通り、『小口現金』が入るんじゃない?

り:そう。次に補給の仕訳を考えていくけど、貸方はテキストの答えと同じだね。当座預金400円。じゃあ、借方は何が入ると思う?

ケ:え~と、補給すると小口現金が増えるんだから、『小口現金』だよね。

り:そうだね。ここで全体を整理して欲しいんだけど、報告の仕訳では貸方に『小口現金』が出てきて、補給の仕訳では借方に『小口現金』が出てきたよね。そしてどちらも金額は400円。つまり、『小口現金』っていう勘定が同額、借方・貸方に記入されているんだ。だからお互いに相殺されて、帳簿上何も影響を与えないから、報告と補給で出てきた貸方・借方それぞれの『小口現金』を省略して、テキストのようなまとめた仕訳を行うんだ。

ケ:なるほどね~。報告だけやったのか、補給まで一緒にやってるのか注意しないといけないね。

り:そう!問題文をよく読むように注意しようね。

ケ:わかったよ。

り:第2章の現金・当座預金の内容はこれで終わりだよ。忘れないうちに復習して、問題集で第2章の問題を解いてみてね!

ケ:は~い。

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