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はじめに
簿記の中で言葉が似ているけど、内容が微妙に違うものがいくつかあります。
今回は簿記の中で違いを知らないと困るけど、授業の中ではなかなか取り上げられない言葉の違いで内容が変わってくるものを2つ紹介します。
債権と債券の違いについて
まずは、債権と債券の違いについてです。
「権」か「券」で大きな違いがあります。
債「権」ですが、これは他人になにかしてもらうための抽象的な権利を意味します。
例えば、A君がB君にお金を貸して金銭消費貸借契約という契約をしたとします。このような状態をA君はB君に「債権」を有するといいます。
B君にお金を返してもらえるという抽象的な権利をA君がもっているということですね。
次に債券ですが、債「券」は有価証券のことです。
じゃあ、有価証券とはなにかというと、これは『最速簿記無料テキスト』の中に該当箇所がありますので、引用しますね。
有価証券とは株式会社が発行する「株式」や「社債」、国が発行する「国債」など、価値の有る証券のことをいいます。
債「券」は株式や公社債など、現実に形ある証券(証書のようなもの)を意味します。
まとめると、債「権」は抽象的な権利を表す概念、債「券」は有価証券という現実に形ある証券を意味する言葉ということになります。
価格と価額の違いについて
次に価「格」と価「額」の違いですが、こちらも「格」と「額」の違いで全く異なる内容になるのですが、なかなか認識されにくいものです。
価「格」ですが、これは個別具体的な実際の値段のことをいいます。
例えば、A商品を1個仕入れて100円支払ったら、価「格」は100円ということです。
価「額」ですが、こちらは概念上の価値のことをいいます。
例えば、前述のA商品を1個100円で仕入れた後、1個200円でさらに仕入れたとします。
現実には100円と200円の商品が1つずつありますが、簿記上で移動平均法を採用しているならA商品の取得価「額」は150円(100円と200円の平均)になります。
要は、価「額」は実際上の値段ではなく、簿記のルールに従って計算された概念上の価値をいいます。
なお、移動平均法についても、『最速簿記無料テキストp95』の中に該当箇所がありますので、そちらを引用します。
移動平均法とは、商品の仕入れのつど平均単価を計算し、払出単価を計算する方法です。
まとめると、価「格」は個別具体的な値段のこと(Price)、価「額」は概念上の価値のこと(Value)を意味する言葉ということになります。
総括
今日ご紹介した、債「権」と債「券」、価「格」と価「額」の違いは表立って簿記の試験で違いを聞かれることはないと思います。
ただし、テキストや問題集を見ていると何気なく出てくる用語で知っていた方がより理解の助けになると考えれるためブログの記事にしてみました。
一般常識としても役立つので、ここで一度整理してみて下さいね。
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