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今回は本支店間における販売取引について説明します。
1.本支店間における売買取引
商品を仕入れるときには、少量で何度も仕入れるより一括して大量に仕入れる方が有利なことがあります。
例えば、本店で500個、支店で500個の商品を仕入れるときには、商品の仕入単価が@¥100だったのに対し、これらを一括して本店1,000個仕入れれば、大量の商品を仕入ることにより価格交渉を行いやすくなり、@¥95で仕入れることできる場合があります。
このように本店で商品を一括して仕入れた場合には、この後、必要な分だけ支店に送付することになります。
2.振替価額
本店から支店に商品を送付するときに、単純に仕入価格で送付するのではなく、本店で原価に一定の利益(内部利益)を加算して支店に送付することがあります。この場合における、原価に内部利益を加算した金額を振替価額といいます。
例)本店は支店への商品送付に際して、仕入原価(¥100)に対し15%の利益を加算した価額を振替価額とした。この場合の振替価額はいくらか?
振替価額:¥115
(解説)
内部利益:¥15 = ¥100 × 15%
振替価額:¥115 = ¥100(原価)+ ¥15(内部利益)
3.本支店間における売買取引の処理
本店が支店に振替価額で送付した場合、振替価額で支店に商品を販売しているという状態なので、売上を計上します。
ただし、これは本店から支店への販売、つまり内部取引なので、当該売上が内部取引だとわかるよう『支店へ売上』という勘定科目で処理します。
これに対し、支店側では本店から振替価額で商品を仕入れたという状態なので仕入を計上します。
ただし、こちらも内部取引ということがわかるように、『本店より仕入』という勘定科目で処理します。
例)本店は商品原価に10%の利益を加算し、支店に送付した。また、支店では直ちに当該商品を受け取った。なお、本店における商品の仕入価額は¥600である。
◆本店の仕訳
(支 店) 660 /(支店へ売上) 660※
支店へ商品を送付(売上)したので、『支店へ売上』(貸方)で処理します。相手勘定は、当該取引が支店との取引であるため『支店』勘定を使用します。
※ ¥660 = ¥600 +(¥600 × 10%)
◆支店の仕訳
(本店より仕入) 660 /(本 店) 660※
本店から商品を受け取った(仕入れた)ので、『本店より仕入』(借方)で処理します。相手勘定は、当該取引が本店との取引であるため『本店』勘定を使用します。
本店における『支店』勘定と支店における『本店』勘定は貸借逆で必ず一致すると説明しましたが、本店における『支店へ売上』勘定と支店における『本店より仕入』勘定も貸借逆で必ず一致します。
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