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全体の流れ

勉強方法

はじめに

簿記の勉強方法についてはいろいろな方が言及しています。今回は、元簿記講師として、また簿記3級は勿論、会計士、FP、宅建等いろいろな試験に合格してきた経験を元に簿記の勉強方法を記載したいと思います。

インプット期

アウトプット期、直前期で問題演習を行うための土台を作る時期です。予備校に通っているなら講義を聴き、テキストの復習をしましょう。独学ならテキストの読みこみを行いましょう。この時期で大切なのは、各論点の内容を理解することです。どんなテキストにも基本的な復習問題があるので、必ずこの程度の問題を解けるようにしてください。ただし、本試験まで時間がなければ、最低限復習問題とその解答を見て内容が理解できるようになってください。本試験経験者、経理実務がある方ならば、この期はさらっと内容確認だけして次のアウトプット期に進んでください。

簿記は「習うより慣れろ」ですが、インプット期の内容理解がこの後のアウトプット期、直前期の実力の伸びに大きく影響してきます。講義、テキストの内容が80%程度理解できるまで、復習をしてください。ただし、100%は目指さないでください。簿記には、問題を解かないと完全な理解を得られないことが多々あります。

アウトプット期

インプット期で蓄えた内容の理解を基礎として、今度は問題をスラスラ解けるようになるまで繰り返し問題を解きなおす時期です。時間との兼ね合いですが、1冊の問題集をぼろぼろになるまで解きなおしてください。インプット期は頭で簿記を理解し、アウトプット期は手で簿記を理解するというイメージで勉強を進めてください。問題集の解説を読んでどうしても分からない時は、テキストに戻って読み返してみましょう。

勉強を始める時期にもよりますが、必ずしも十分な勉強時間が確保できないこともあると思います。その場合、インプット期と直前期の時間を調整してください。仮にインプット期の理解が多少あやふやでもアウトプット期の問題演習である程度挽回できます。また、後述の直前期の過去問練習は最悪2、3年分の問題をざっと見るだけでも構いません。それぐらい、アウトプット期で問題演習を繰り返すことが大事だということです。

直前期

本試験の形式になれるために過去問演習を行う時期です。といっても、アウトプット期まできちんと学習出来ていれば、知識的には十分過ぎる程です。最初に過去問を見た時は問題数の多さ等に多少面食らうかもしれませんが、大体はアウトプット期で解いた問題と類似の問題です。落ち着いて解けば、合格点の7割は必ず取れます。また、過去問を3年分位解けば、本試験の形式にも慣れて、本番でも合格点を取れるようになります。以下の3点に注意して実際に過去問を解いてみましょう。

  • 本試験にはどんな形式の問題がでるのか
  • どの順番で問題を解けばやり易いのか
  • 時間の配分をどうするのか

2、3年過去問を解いてみて、7割に全然満たない点数の場合、基本的な問題解答能力が足りていないので、アウトプット期に戻って問題演習を繰り返した方がいいです。一見、逆戻りのようですが、過去問を解いたことにより本試験に対する免疫はもはや十分にあります。後は、アウトプット期の問題集を繰り返すことにより、知識のブラッシュアップをすれば。必ず本番で合格点を取れるようになります。